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2007年10月16日 (火)

一箱古本市

071013_14560001 10月13日、土曜日の午後、Sugerさんと一緒に谷根千(谷中・根津・千駄木)の一箱古本市に行ってきた。
 不忍ブックストリートには一度行ってみたかったのだが、なかなか機会がなく、去年の秋の一箱古本市も行けなかったので、今年こそはと勇んで出かけた次第。本好きのSugerさんとご一緒できたのも嬉しかった。
 午後2時に地下鉄根津駅で待ち合わせ。谷根千の5カ所の会場で一日限り、一箱だけの古本屋さんが開かれている。数日前までの暑さも去り、曇り空の下、町歩きにはぴったりの気候。地図をたよりに、まず言問通りを上り、バール・オステリア・コムムへ。

51wb2mxa1dl_aa240_ バールの前のスペースで5、6人の店主さんたちが箱に詰めた古本を売っている。最初の1冊は、伊藤たかみの『八月の路上に捨てる』文藝春秋2006年8月初版1000円(税抜き)を300円(税なし。以下、新刊時の値段は税抜き、一箱古本市は税なし)。読みたかったのよ〜、装幀も好みだし、本もきれいだし、安いな、嬉しい!と、喜んでいたのだが、これが……。古本市巡りが終わって、Sugarさんとお互いに買った本を見せ合っていたときに、突然、『八月の路上に捨てる』は芥川賞が発表されたときの「文藝春秋」で読んだことを思い出す! ああ、なんという記憶の退化。つまりは読んだことも、本の中味も、みんな忘れていたってことね。がっくりくる。「でも、雑誌と違って、本の装丁がきれいだし……」と、Sugarさんに慰めて貰う。たしかに挿画・引地渉、装幀・大久保明子のブックカバーは好みなんですけどね。

51lw40zmntl_aa240_ 言問通りを下って、香ばしい匂いが漂う手焼きせんべいのお店の脇を通って三浦坂を上り、宗善寺へ。坂の途中には猫グッズのお店「可憐堂ねんねこや」があり、目下、高飛車な態度をとり続け、ついにエリカ様と呼ばれるようになったSugarさんの愛猫アビーちゃん話で盛り上がる。

 宗善寺はお寺の境内で市が立っていた。ここで、ずっと読みたかった、こうの史代のコミック『夕凪の街桜の国』を見つける。双葉社2005年6月9刷800円を……値段、忘れました。多分、半額くらい。
 この本は、帰宅してすぐに読んだ。数々のマンガ賞を受賞し、映画化された作品。ヒロシマをテーマにしているが、戦後10年たっている昭和30年の広島と、昭和62年と平成16年の東京の、3部作となっている。原爆投下直後の悲惨さを描いたマンガや文学は多いが、その後の時の流れの中で、延々と続く被爆者とその家族の苦しみ、哀しみを描いており、静かだがとてつもない力を秘めた作品だ。特に昭和30年、もはや戦後ではないといわれた時代を舞台にした「夕凪の街」は、私は世代的なこともあり、衝撃が大きかった。マンガを愛する若い人たちに読み継がれてほしい。

 3つめの会場、ライオンズガーデンまでは、どうやら1本路地を間違えたらしく、途中に出会ったお巡りさんに道を尋ねた(同じ方向に行くからと、途中まで送っていただいた。すごく感じの良い、若くて素敵な方でした!)。5会場の中では一番広く、お店も多いのでたいへん賑わっていた。が、ここでの出会いはなし。
 次の貸はらっぱ音地までは、たどり着くのに一苦労。地図ではとても簡単な道のりのはずなのだが、入り組んだ路地が続き、あちこち迷う。谷中霊園の中まで行ったり、同じ道を行ったり来たり。地元の方に道を尋ねても、わからない。やっとのことで到着。

21bm0vgxdal_aa204_ ここで木村衣有子の『手紙手帖—あの人は、どんな手紙をくれるかしら』祥伝社2005年6月初版、1200円(税別)を700円(税なし)で。本も増えたので、持参のエコバックを広げる。ここは、本当にはらっぱで、なにもない空き地。雨が降らなかったらからよいようなもの、雨天決行の古本市だから、雨の日はいろいろとたいへんそうだ。刃物の研ぎ屋さんも出店していた。
Michinoku  NHK放送出版協会の『みちのく文学散歩』1995年初版1500円は700円。これは父へのお土産。この本と『手紙手帖』は旅猫雑貨店という和雑貨のお店が出店していたようで、本の後ろ見返しに可愛い値札(というのかな? ちょっと蔵書票みたいな感じ)が貼られていた。
 店主さんたちは様々で、お客さんとの会話を楽しんでいる常連さん風から、無口にじっと店番をしている方、何冊かを組み合わせて袋詰めにして売っている企画派の店主さんなど、いろいろ。本のほかにもポストカードや紙風船、人形などの小物を売っているお店もあった。私が出店するとしたら、どうするかな……などど考えながら見て回るのも楽しかった。

071013_16320001 道に迷ったのに懲りて、最後の会場アートスペース・ゲンまでの道のりは、Sugarさんがちゃんと主催スタッフに確認してくれていたので、細い路地を通って、無事到着。でも、事前に聞かなかったら、きっとまた道に迷っていたと思う。マップに詳しい目印とか会場の所番地が書いてあると助かるのだけど。
 さてここで、アクシデント発生……というほどのことでもないが、5会場でそれぞれ配られる栞を集めると、プレゼントがあるということがわかり、最初の会場で栞を貰わなかったことが判明。根性で道をさかのぼり、言問通りのバールまで戻る。結構、歩いたな〜!。ここで5枚目の栞を無事ゲットして、プレゼントのオリジナルのブックカバーをもらう。

071013_16300001 ここまで3時間。ちょうど古本市も終わる5時になるところだった。喉も渇いたしということで、そのままバールに入って一休み。
 Sugarさんはずっと読みたかったという『宮部みゆきの江戸レシピ』と『間取り相談室』をゲット。写真に写っている栗のタルトも美味しかった。手前右はプレゼントのブックカバー。特別出演はSugarさんの手。

 今回は午後から出かけたので、一箱古本市だけしか回れなかったが、谷根千の不忍ブックストリートと呼ばれる不忍通りには有名な新刊書店「往来堂書店」をはじめ、ユニークな古書店やお店があるので、そちらにもいずれ行ってみたい。

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