2017年12月25日 (月)

ジングルベル おひざにおいで

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2017年12月24日 (日)

The Night Before Christmas

 『サンタへの手紙 Dear Santa』の序章「サンタクロースの起源」では、聖ニコラスに起源を遡るサンタクロースの伝説から、17世紀のオランダ人移民によるアメリカでのサンタクロースの誕生などコンパクトにまとめられています。中でも、アメリカのクリスマスの伝統の形成に強い影響を与えたのは、やはりクレメント・クラーク・ムーアの詩「The Night Before Christmas」であるとしています。ムーアの描いた小柄で丸々として陽気な小妖精のサンタクロース

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2017年12月23日 (土)

サンタへの手紙

51hmwrgqkml__sx356_bo1204203200__2 1870年から1920年までにアメリカやオーストラリアに住む子どもたちが実際にサンタクロースへ書いた手紙を集めたものが、『サンタへの手紙 Dear Santa 』だ。

1870年から1920年に、新聞社に集められた、子供たちによって書かれた、サンタクロースへの手紙のアンソロジー。当時の時代背景や子供へのギフトのトレンドを垣間見ながら、くすっと笑ったり、ほんわか心が温まったり・・・。大人も子供も楽しめる、すてきな1冊。ギフト感あふれるお洒落な装丁で、クリスマスプレゼントとしてもぴったりです。

 2006年のクリスマス本特集でご紹介した『ファーザー・クリスマス サンタクロースからの手紙 』は、作家のトールキンが自分の子どもたちのためにサンタクロースになりきって書いた手紙を1冊の本にしたもの。両方を読み比べるのも面白い。

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2017年12月22日 (金)

パディントンのクリスマス

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2017年12月21日 (木)

テオのふしぎなクリスマス

61tagkipwcl__sx387_bo1204203200_ 日本の絵本だけでなく、イギリスの絵本にも、クリスマスイブに両親が仕事で留守の、ひとりぼっちの男の子を描いたものがあった。しかも同じく今年の新刊(原作も翻訳も同時刊行)で、キャサリン・ランデル文、エミリー・サットン絵、越智典子訳『テオのふしぎなクリスマス 』。

今夜は、クリスマスイブです。なのに、テオのおとうさんとおかあさんは、いつものように仕事で留守。ベビーシッターは、テオをほったらかしていねむりをしています。ひとりぼっちのテオは、窓の外をながめて、流れ星にいのりました。だれか、いっしょにいてください!すると、ツリーの上で、古ぼけたクリスマスのかざりが動きだし…。テオとクリスマスのかざりたちとの、一夜の冒険がはじまったのです。

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2017年12月20日 (水)

クリスマスがちかづくと

519pklmqwql__sx372_bo1204203200_ 続いて日本人作家による児童書。56ページと決して長くはないけれど、物語同様、成長を遂げる少年のように、ハードカバーのしっかりした体裁。
 文は詩人の斉藤倫、絵くりはらたかしによる『クリスマスがちかづくと』。

セロはクリスマスが大嫌い。クリスマスはいつも、おとうさんもおかあさんも家にいないから。おかあさんはデパートの仕事がいそがしくて留守だし、おとうさんは、毎年冬が近づくと、家を空けがちになり、クリスマスの日は、どこかにでかけたまま帰ってこないのです。10歳になったセロは、おかあさんに思い切ってきいてみます。「どうして、おとうさんはクリスマスがちかづくと、家に帰ってこなくなるの?」。おかあさんの答えは驚くようなものでした。そのにわかには受け入れがたいおとうさんの秘密を通して、セロは、それまでそれが全てだと思っていた、自分だけの小さな閉じた世界と隣り合わせに、たくさんの世界があることを知ります。そして、彼の小さな閉じた世界は、そのいろんな世界に向かって開かれ、おおきく広がっていきます。この小さな男の子の物語には、さびしさも楽しさもあたたかさも、あらゆるクリスマスのイメージがつまっています。

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2017年12月19日 (火)

くませんせいがねているうちに

61i0vkfirgl__sx379_bo1204203200_ 日本人作家による新刊は、すとうあさえ文、たかくわこうじ絵『くませんせいがねているうちに』。

森のほいくえんは、冬のあいだお休みです。
くませんせいが眠っているからです。
くませんせいがクリスマスのお祝いをしたことがない、と聞いたこどもたち。くませんせいと一緒にクリスマスをしようと準備をはじめますが…。

 お話も絵も、とっても素朴で可愛らしくて、レトロで懐かしい……とにかく安心、安定の1冊。幼い日に見た夢のような、心の故郷を覗いたかのような、好感度100%、昭和な絵本でした

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2017年12月18日 (月)

アグ・ヤトコフスカのめくりしかけえほん2冊

61dpkvqlul__sx258_bo1204203200__2 今年の新刊から、小さな子ども向けの仕掛け絵本のご紹介。バリー・ティムス文、アグ・ジャッコウシュカ絵、ゆりよう子訳『サンタともりのなかまたち

クリスマスイブの朝、サンタさんから手紙をもらった森のみんなはサンタさんの家へ行ってお手伝い。お菓子を作ったり、プレゼントの包装をしたりして、クリスマスの準備をしていきます。

 サンタさんからの手紙や森の仲間たちが手伝うプレゼント作り、くまさんの家でのパーティなどのページに、それぞれ仕掛けが隠れている。手紙を開けたり、隠れているフラップを見つけてめくったり、単純な仕掛けに、明るく華やかな色彩、丸くて可愛らしい動物と、小さな子どもが好きな要素がいっぱい!

 仕掛け絵本なので、やはりイラストのほうに注目してしまう。Ag Jatkowskaについてプロフィールを調べたのだが、情報は少ない。ポーランド生まれの女性で、グダニスクの美術アカデミーを卒業し、グリーティングカードや文房具のデザイナーやイラスレーター、写真家として働き、現在はイギリスのバース在住。洋書ではた数多くのクリスマス絵本や動物絵本を描いている。ひさかたチャイルドから刊行された本書では、アグ・ジャッコウシュカと表記している。
 登場するサンタさんや動物たちは、それほど表情に変化がなく、服装もシンプルだけど、色使いが鮮やかで楽しい。その背景となるミルク色の雪景色や、いろいろな緑色を使いわけて描いた森の木々などに見入ってしまう。
 一番好きなのはサンタさんの家の台所で、レトロなデザインの冷蔵庫や食器、鍋類などに目が行く。さすがに女性作家ならではの細やかな視点を感じる。
 最後のページはくまさんの家でのパーティーシーン。唯一の飛び出す仕掛けで、見開きなのでゴージャス。クリスマス気分を一気に盛り上げてくれる。でも、私のお気に入りはAg Jatkowskaのもう1冊の仕掛け絵本『クリスマスのたからさがし』の、やはり最後の飛び出す仕掛けなんです……!

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2017年12月17日 (日)

どこ? クリスマスのさがしもの

61vielqskql__sx445_bo1204203200_ 今年のクリスマス絵本の新刊は例年にないくらい、かくれんぼ絵本、迷路絵本やしかけ絵本の類いが多いのだが、中でも見事なジオラマで楽しませてくれるのが、 『どこ? クリスマスのさがしもの 』。

きょうはうれしいクリスマス。ペンギンの親子は、プレゼントのおかいものにでかけます。おもちゃ屋さん、洋服屋さん、家具屋さん、本屋さん、フルーツショップ、ケーキ屋さん、クリスマスマーケット……。
楽しいおかいもののはずが、たいへん! ペンギンのぼうやが、まいごになってしまいました! ぶじにおかあさんとクリスマスの夜をむかえられるのでしょうか?

 作者の山形明美は造形作家。「どこ?」シリーズは2003年刊行の『どこ? つきよのばんのさがしもの』など7冊の絵本があり、『どこ? クリスマスのさがしもの』は8冊目。
 “かくれんぼ絵本”は2010年にご紹介した『ミッケ!クリスマス』や間違い探しの『どこどこセブン<2>クリスマス 』などがあるが、いずれも既成のクリスマスグッズをたくさん並べ、その中から探しもをするのだが、本書は山形が作成したジオラマの中から課題のクリスマスグッズを探すというもの。

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2017年12月16日 (土)

きょうりゅうたちのクリスマス

61yyj0ftyl__sx372_bo1204203200_ 今年の新刊の翻訳絵本では、恐竜が登場するちょっとめずらしいアメリカの絵本を見つけた。ジェイン・ヨーレン文、マーク・ティーグ絵、なかがわちひろ訳『きょうりゅうたちのクリスマス 』だ。

うきうきそわそわまちきれない。だってあしたはクリスマス。きょうりゅうたちはどうするの?いちねんにいちどだけのとっておきの日をたのしみにしているこどもたちに。

 綺麗に飾り付けたクリスマスツリーの脇のソファーで寛ぐ、お母さんとお父さん。アメリカ映画の一場面のような、典型的なクリスマスイブの家庭の姿。なのに、その隣では巨大な恐竜が、クリスマスを待ちきれなくて、大暴れ。それでもお母さんとお父さんは平然と編み物したり、静かに新聞を読んだり……。

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2017年12月10日 (日)

クリスマスのちいさなほし

030525_01 今年の新刊本といっても、オリガ・ヤクトーヴィッチ作、松谷さやか訳『クリスマスのちいさなほし』は、1999年に月刊「ことものとも」として刊行されていて、2017年4月に特製版が刊行された。

みんなが寝静まったイブの夜、クリスマスツリーの飾りたちが、みんなの中で自分が一番えらいと自慢しあって騒いでいたら、ツリーのてっぺんにあったガラスの星が落ちて、割れてしまいました。困った飾りたちは、代わりの星を探しに、真夜中の空に飛びだします。金色の玉、ピエロの人形、木の羽の鳥、雪の精の人形といった飾りたちが、夜空に星を求めて、吹雪の中をさまよいました……。

 クリスマスツリーを飾るのは楽しい。私のクリスマスツリーはとても小さくて、木彫りの小さなマトリョーシカとベルのオーナメントを飾っただけの素朴なもの。でも、12月を前にクリスマスソングのCDを流しながら、箱の中から取り出して、ツリーの他に細々としたクリスマスのオブジェやカードを飾る時はウキウキした気分になれる。
 クリスマスツリーをテーマにした絵本は多いけれど、これはちょっと珍しい、クリスマスオーナメントたちの物語。

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ちょっと変更……

 さきほど、『クリスマスを救った女の子』をアップしたのですが、やはり文マット・ヘイグと絵クリス・モルドのコンビによる『クリスマスとよばれた男の子 』の続編なので、『クリスマスとよばれた男の子』の次に順番を入れ替え、内容も読みやすいように少し訂正しました。ご了承ください。
 今日のアップは『クリスマスのちいさなほし』をご覧ください!

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2017年12月 7日 (木)

サンタちゃん

71vjrk5xphl_2 今年の新刊本から『サンタちゃん 』。可愛らしい表紙絵とタイトルで幼児向けの絵本だと思っていたら、お話たっぷりの児童書。ルビ付きの漢字も多く、自分で読むんだったら小学校低学年からかな。

映画化された『お引越し』など、子どもたちの世界を独自の視点で切り取る名手、ひこ・田中さんの日本児童文学者協会賞受賞、第一作となる創作童話です。大切な人にプレゼントを贈るわくわくやどきどきを、リノリウム版画で独特な世界をつくりだす、こはらかずのさんの絵が豊かに彩ります。
クリスマスのプレゼントに、ぜひ!

 映画「お引越し」は封切り当時に見た記憶があるのだけど、原作が児童文学だったとは知りませんでした(不覚…bearing)。

 サンタクロースになってみんなにプレゼントを配ろうと決めたアルミちゃんは、自らサンタちゃんと名乗り、サンタさんに弟子入りして修行を積むのだが……。サンタの弟子入りというお話はいろいろあるのだが、このお話の面白いところは、なんといっても気弱なサンタさんと強気なアルミちゃん!

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2017年12月 5日 (火)

だれも知らないサンタの秘密

514v405ck2l__sy494_bo1204203200_マウリ・クンナスの描くフィンランドのサンタクロースと小人たちの世界がアナログな古き良き時代のサンタだとすれば、ハイテクなサンタクロースと小人たちの世界を描いたのが、イギリスの絵本作家アラン・スノウの『だれもしらないサンタの秘密 』。

なぜ悪い子にはクリスマスプレゼントが届けられないのか? そこには驚くべき秘密が! クリスマスが100倍楽しくなるアメリカの絵本。
実は、ハイテクなサンタクロース。サンタさんには、たくさんの助手がいて、システム管理されているのにはびっくり!ポップな絵にわくわく感が増すこと請け合いです。

 1950年生まれのクンナスに対してスノウは1959年生まれで、ほぼ同年代。それにしては絵本が描くサンタと小人の世界は対照的。クンナスが1981年に『サンタクロースと小人たち』を出版したのに対して、本書は2004年(いずれも原作の出版年)。やはり23年という年月の流れを感じさせられる内容!
 表紙のかわいいサンタの絵を見て小さい子ども用の絵本と思ってしまいそうだが、なんの、なんの、読者層はかなり高めに設定されていると思います。

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2017年12月 4日 (月)

マウリ・クンナスのクリスマス本 ②

 日本に紹介されたクンナスの絵本の翻訳は、すべて稲垣美晴が担当しているが、私が稲垣さんを知ったのはフィンランド留学の体験記『フィンランド語は猫の言葉(1981年、文化出版局)を読んで。個性的なタイトルが目を引き、当時フィンランドに留学というのも珍しくて、とても面白く読んだ覚えがある。

51kdfmpgoolわすれられないクリスマス

せっかくプレゼントをもってきてくれたサンタさんを、おいかえす家なんてある!?社長のひとりむすこオンニの家には、プレゼントが山ほどあるから、サンタさんのプレゼントはいらないんだって。ふだんからオンニは、どんなプレゼントをもらっても、よろこばない。ところが、今年のクリスマスは大ちがい。オンニがこういったんだ。「パパ、ママ、ありがとう。このプレゼント、さいこうだね!」いったい、なにをもらったと思う―。

 これまでご紹介してきたクンナスの3冊のサンタと小人たちのクリスマスの本とはちょっと趣のちがった、でもやっぱり愉快で楽しいクリスマスのお話。稲垣美晴さんの興したフィンランド文化を伝える出版社“猫の言葉社”から2008年に刊行された。

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2017年12月 3日 (日)

マウリ・クンナスのクリスマス本 ①

 フィンランド619bnlnr11l__sx394_bo1204203200_の絵本作家といえばマウリ・クンナスを思い浮かべる。2007年のクリスマス本特集では『ンタクロースと小人たち 』を紹介したが、訳の稲垣美晴は「なにしろ、サンタと同じ国に住んで、」なん年も小人の生活を研究している画家クンナスが、心をこめて描いた本」と記している。他にもクリスマス本を何冊も描いているので、ご紹介しよう。

世界の北のはてには、サンタさんと小人たちが仲よくくらしている村があります。クリスマスが近づいたある日、小人のぼうやビッレは、サンタさんにプレゼントをして喜ばせてあげようと思いつきました。―さあ、どんなプレゼントが、サンタさんに喜んでもらえるでしょうか?

 1988年に刊行されたのが『サンタさんヘ12のプレゼント! 』。42000年には『サンタクロースとまほうのたいこ 』も出版されている。どちらもサンタクロースと小人たちの住む村でのクリスマスを迎える日々が、驚くほど細かく描きこまれている。ストーリーを追うのも楽しいが、ゆっくりページをめくりながら、描かれた絵の細部をじっくり眺めるのもまた楽しい。

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2017年12月 1日 (金)

クリスマスを救った女の子

61fo51qygvl__sx338_bo1204203200_ 今年の新刊で、女の子が大活躍する児童文学。『昨年刊行された『クリスマスとよばれた男の子 』の続編となる、文マット・ヘイグと絵クリス・モルドのコンビによる『クリスマスを救った女の子 』。

トナカイは空から落ち、トロルは怒り…サンタクロース、大ピンチ!アメリアはプレゼントよりもはるかに大切な願いごとをしていた。それなのに、その年のクリスマスはこなかった。ファーザー・クリスマスが、子どもたちを訪れる準備をしているあいだに、大変なことが起こっていたのだ。どきどきのクリスマス・ストーリー、決定版!

 独立したお話としても読めるけれど、ファーザー・クリスマスの生い立ちや個性あふれるエルフヘルムの住人たち、ピクシーやトロルたちとの関係、そして何より魔法のしくみなど、やはり前作を読んでいる方がよりわかりやすい。ルビのない漢字も多く366ページの長編なので、小学校高学年から大人まで楽しめる魔法ファンタジー。

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2017年11月19日 (日)

クリスマスとよばれた男の子

61wmul4ts1l__sy291_bo1204203200_ql4 昨年の新刊でご紹介仕切れなかったものの中からご紹介するのが、『クリスマスと呼ばれた男の子 (2016年12月、西村書店)

サンタクロースはどんなふうに誕生したの?11歳のニコラスが、今までのクリスマスにもらったプレゼントはたったの2つだけ。まずしい父ちゃんは賞金を稼ぐため、エルフの村をさがしに出かけた。ニコラスは意地悪なおばさんとの暮らしにたえきれず、父ちゃんを追って北を目指すのだが…。

 フィンランドを舞台にした児童文学だが、文のマット・ヘイグも絵のクリス・モルドもイギリス人。二人の年齢がわからないのだが、表紙カバーの袖に載っている写真だと、まだ若手のよう。本書も古典的なテーマながら、軽妙軽快な文体(訳:杉本詠美)とユーモアたっぷりの挿絵で、300ページを一気に読ませる。

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2017年11月13日 (月)

12回目のクリスマス

 毎日がクリスマスの当ブログですが、これからやってくるクリスマスシーズンは、ご紹介が追いつかないくらい、新刊本が続々と出てきます。ブログ開設から12回目となった2017年のクリスマスシーズン……今年もたくさんのクリスマス本をご紹介できますように!

  1. 2006年のクリスマス本は、こちらでどうぞ。
  2. 2007年のクリスマス本は、こちらでどうぞ。
  3. 2008年のクリスマス本は、こちらでどうぞ。
  4. 2009年のクリスマス本は、こちらでどうぞ。
  5. 2010年のクリスマス本は、こちらでどうぞ。
  6. 2011年のクリスマス本は、こちらでどうぞ。
  7. 2012年のクリスマス本は、こちらでどうぞ
  8. 2013年のクリスマス本は、こちらでどうぞ
  9. 2014年のクリスマス本は、こちらでどうぞ
  10. 2015年のクリスマス本は、こちらでどうぞ(注:未完成です)
  11. 2016年のクリスマス本は、こちらでどうぞ。

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サンタクロースのはるやすみ

 イースターの絵本で更新がストップしてしまったので、このブログの再開も、イースターで彩られた華やかな春の町を舞台にしたサンタクロースのお話から始めよう。

28338074_1 ロジャー・デュボアザン(1904-1980年)の人気は凄い。クリスマスの本だけでも今まで2015年『クリスマスの森 』、12年『THE CHRISTMAS FOREST』『サンタをたすけたくじら 』『ペチューニアのクリスマス』、2011年クリスマスのまえのよるなどを紹介してきたが、没後37年もたっているのに、今も毎年のように古い英語版の絵本の初翻訳が出版されている。それだけ作品数が多く、時を超えて魅了する作品の力があるのだろう。
 今年の2月にも、季節外れのクリスマス本『サンタクロースのはるやすみ 』が小宮由の訳で大日本図書から刊行された。

しょうたいをかくして、町にでかけたサンタクロース。けれども、子どもたちが「このおじいさんサンタから、おひげと赤いはなもぬすんじゃった。」と、さわぎだして…!?

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2017年11月 5日 (日)

ご挨拶

 久々の更新となりました。イースターの絵本をご紹介してから起きた出来事は、落合恵子著『母に歌う子守唄』の紹介文←ココに書いてありますので、お目通しください。

 編集を担当した『オリガと巨匠たち 』(2010年)『ガガですガカの 』(2013年、ともに未知谷)の著者片山ふえさんの個人誌『遊』にブックガイド「本の森だより」を連載していますが、今回、片山さんのご許可をいただき、vol.77の掲載文をそのままアップしました。片山さんのご厚意に感謝申し上げます。

 父を看取り、今は慣れない自由と寂しさに戸惑うことも多いのですが、そういう時間に寄り添ってくれるのは、やはり本でした。

  xmasThe Spirit of Christamas is Peace

  xmasThe Joy of Christmas is Hope

  xmasThe Heart of Chrisitas is Love.

 クリスマスが近づいてきました。今年もクリスマスをテーマにした絵本や物語、新刊はもちろん懐かしい本をご紹介できればと思っています。その前に、更新が中途半端になっているページから手をつけないと! 

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母に歌う子守唄

Hahani  2017年9月2日、父が亡くなった。88歳だった。誤嚥性肺炎で入退院を繰り返した結果、この6月に胃瘻などの延命措置をせずに自宅で終末期を過ごすことにした。その日から私は父の寝室で寝起きをともにした。たった3か月ではあったが、父のための介護サイクルが身についてしまって、亡くなった今も、早朝に目覚めてしまう。
 そんな晩夏の朝の薄い光の中で手に取ったのは、帯に「もう一度介護をさせてよ、お母さん 人はどうやって、最愛の人を失った事実を受け入れていくのだろう?」とある落合恵子著《決定版》『母に歌う子守唄(2017年、朝日文庫)。様々な感情に揺れ動く私に寄り添ってくれた1冊だ。

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2017年4月16日 (日)

イースターの絵本③

 イースターの絵本ではないのだが、イースターが近づく春になると読みたくなる、マーガレット・ワイズ・ブラウンのうさぎが主人公の絵本を3冊ご紹介。

Egg 『きんのたまごのほん 』はレナード・ワイスガードの絵による、見事に美しい卵と、それを支えている小さなウサギが愛らしくて、読むだけでなく飾りたくなるような絵本。訳はわたなべしげお

 「むかし、あるところに、いっぴきの ちいさい おすの うさぎが いました。うさぎは、ひとりぼっちでした。」と、始まるブラウンの文章は、まるで詩か歌をきいているかのように、シンプルだけれども、言葉を選びぬいて磨きぬいて、耳に心地よい。
 一人ぼっちの子うさぎが卵を見つけ、中にいるのはなんだろうと考え、卵に飛び乗ったり、ころがしたり、しまいに卵の傍らで眠ってしまう。すると、卵の中から小さなあひるが飛び出して、眠っているウサギにとびのったり、ころがしたり……
 「そこで うさぎとあひるは、ともだちに なりました。それから、だれも けっして にどと ひとりぼっちに なりませんでした。」で終わる。
 ブラウンのシンプルな文に触発されたかのように、ワイスガードの絵は多弁だ。ページごとに様々な色合いの春の花に囲まれた大きな白い卵型の中に描かれる、ウサギと卵とあひるの可愛らしいこと! それをシックで落ち着いた美しい色彩が彩どり、絵本に品格を与えている。

19410694  ブラウンの作品には、この「一人ぼっちのウサギが見つけた卵」というテーマで、もう1冊『EGG BOOK』という絵本がある。絵はLilian Obligadoだが、同じテーマをワイスガードとオブリガードの二人の画家が描いているようなので、ぜひ読み比べてみたい。残念ながらまだ未読で、『こうさぎとおともだち』のタイトルで、翻訳絵本もあるはずだから、英語、日本語、どちらでもよいから入手したい。
 『EGG BOOK』の他に、上の『きんのたまごのほん』は『The Golden Egg Book』、下の『うさぎのおうち』は『HOME FOR A BUNNY 』の原題で、ともにアメリカのLittle Golden Bookがオリジナル。

Easter ブラウンとワイスガードのコンビによる、もう1冊のうさぎの絵本が『ともだちできたかな?』 各務三郎の訳で、こちらは卵ではなく、ひよことうさぎの物語。

いつもおとうさんといっしょのひよこさん。ある日、ともだちをさがしにひとりで外にでかけます。てんとう虫、毛虫、ビーバー・・・。

 このひよこさんのおとうさんが、うさぎ。ひよこが生まれて初めて見た動くものを親と思い込んでしまう、「刷り込み(imprinting)」で、うさぎはひよこおおとうさんになる。ところが、ある日突然駆け回りたくなったおとうさんは、ひよこを置いて、丘のむこうに走っていってしまい、ひとりぼっちになったひよこは、友だちをみつけに出かける。いろんな動物が遊んでくれたり、遊んでくれなかったり。最後はおとうさんも帰ってきて、ほっとしましたよ~!
 こちらの絵は、モノクロと3色刷りが交互に組んであり、スミの濃淡が巧みに使い分けられていて、色が溢れるかのような『きんのたまごのほん』とは対照的な作風。ワイスガードの多彩な才能に感服した。

Hause 最後のブラウンのうさぎの絵本は、ガース・ウイリアムズの絵による『うさぎのおうち 』。訳は松井るり子

春のあかるいひざしのなか、こうさぎが自分の家を探しにでかけました。でも、うさぎにぴったりの家は、なかなか見つかりません…。絵本の黄金コンビ、マーガレット・ワイズ・ブラウンとガース・ウィリアムズの名作絵本。

 澄み切った青空のもと、野の草花に囲まれた野兎の姿が愛らしい表紙は、この季節にぴったりの春らしい色彩。だが、中面は少し落ち着いたトーンになっていて、アメリカでの初版の1956年を彷彿させる、クラシカルな雰囲気が素敵だ。

 シンプルだけどリズミカル、子どもが口ずさむ歌の一節のようにお話が始まり、ページをめくると、野に棲むいろいろな動植物が登場する。かなりリアルなタッチで描かれているから、カエルやひな鳥などの姿には驚いてしまうのだけど、どの動物もどこかあどけなくて、春の訪れを体全体で喜んでいる姿が微笑ましい。
 茶色の1匹のこうさぎが自分のおうちをさがして、いろいろな動物の家を訪ねるのだが、子どもの大好きな繰り返しのパターンで、ブラウンの詩心あふれる文章が、野を飛び跳ねておうちをさがしまわるこうさぎと重なり、その躍動感が読み手にまで伝わってわくわくしてくる。
 最後に白いうさぎと出会って、自分のおうちをみつけ、二匹が寄り添う姿は、ガース・ウイリアムズの代表作(絵だけでなく文も書いている)『しろいうさぎとくろいうさぎ 』を彷彿させる。

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イースターの絵本②

 イースターと言えば、イースターバニーとイースターエッグがつきもの。古来より、多産のウサギと命を宿す卵はイエスの復活の象徴として、イースターにはかかせないものになっている。イースターの前夜にウサギがきれいに装飾したイースターエッグを子どもたちに持ってきて、家の中に隠すという。子どもたちがイースター当日にこれを探すのが、エッグハントと呼ばれるゲームで、その他にも欧米各国では様々な卵のゲームが行われたり、伝統的な玉子料理が食される。

410enf6nl__sx404_bo1204203200_ デュ・ボウズ・ヘイワード作、マージョリー・フラック絵、葉島葉子訳ふわふわしっぽと小さな金のくつ』は、そんなイースターバニーの活躍を描いた絵本。
 1967年にアメリカで出版され、日本では1993年に翻訳されているが、著者のデュ・ボウズ・ヘイワード
(1885-1940)も絵のマージョリー・フラック(1897-1958)も、19世紀後半の生まれ。クラシックな絵柄に色調で、そこがノスタルジックで好ましい。どこかで見たような絵だなぁと思っていたら、大好きな『まいごのアンガス 』や『おかあさんだいすき 』の作者だった。

イースターは、キリスト教を信奉する国々で、もっとも大事なお祭りのひとつ。キリストが死後3日目に復活したことを記念し、また、春のおとずれに感謝するお祝いです。イースターに欠かせないのが、このお話の主人公にもなっているイースター・バニー。幸運をよぶ卵を配るうさぎです。うさぎは、春になるとたくさん子どもを産むので、生命や多産の象徴、卵は復活の象徴といわれています。この日は、ゆで卵にきれいに絵を描いてプレゼントしたり、うさぎの形をしたチョコレートやキャンディーを食べたりして、楽しく過ごします。               

賢くて、優しく、すばしこいうさぎだけが選ばれる、イースター・バニーは、うさぎ達の憧れです。いなかうさぎのふわふわしっぽもイースター・バニーになる夢を持っていましたが、子育てに忙しくて、夢をあきらめてしまいました。ところが…。

 原題は『THE COUNTRY BUNNY AND THE LITTLE GOLD SHOES』なのだが、THE COUNTRY BUNNY を「ふわふわしっぽ」と訳したのが素晴らしい! ふわふわしっぽは、主人公の、「からだは茶色、しっぽは綿の実のように白くてふわふわ」ないなかうさぎの女の子の名前なのだ。子どもの頃にイースターバニーになることを夢見ていたふわふわしっぽが、21匹(!!)もの子うさぎを産み、子育てしながら自らも成長して夢をかなえるというストーリーは、子どもだけでなく、子育て中のお母さんたちにも、ぜひ読んでほしいと思う。

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イースターの絵本①

 クリスマスとともにキリスト教で重要な行事がイースター。十字架に掛けられたイエスが死後3日目に復活した日を祝います。春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」とされていて、今年は今日、4月16日です。
 日本ではまだなじみのない記念日ですが、欧米では盛大に祝うため、イースターをテーマにした絵本もたくさんあるようです。その中から、日本で出版されているものをいくつか紹介していきます。

Easter_2ブライアン・ワイルドスミス文・絵、野村道子訳『イースター ストーリー

 イースター ストーリーは、イエスの死の前の数日のお話で、「キリストの受難」ともいわれるものが立ちです。
 イエスは、子どもが大好きでした。イエスは、人びとはみんな互いに助け合い、愛し合い、思いやって生きていくきとを望んでおられました。
 私の絵を、すみずみまでよく見てごらんなさい。絵のなかに、いろいろなものを見つけられますよ。
 たとえば、イエスの最後のばんさんの日、チビッコロバも夕食をたべていますし、猫は小さなネズミを見ています。
 「あのねずみ、ぼくの夕食にやるぞ!!」
 猫は、多分そう思っているでしょう。
 ともかく、これが、私のイースターストーリーの絵です。皆さんは、このお話にどんな絵をかくのでしょう。できたら、私にぜひ見せてください。

(表紙カバー扉 ブライアン・ワイルドスミスの「日本の子どもたちへ」より)

 むかしむかし  いっぴきのチビッコロバが イエスのところに つれてこられました。──聖書によると、イエスは子ロバに乗ってエルサレムへ入城したが、その子ロバことチビッコロバを狂言回しに、エルサレム入城から最後の晩餐、ゲッセマネの祈り、裁判、磔刑、復活、昇天までが描かれている。絵は水彩画だが、ワイルドスミスらしい鮮やかな色彩の人物や天使たちと、淡い色彩で描かれた風景や建物との対比、金色を効果的に使いなどで、厳かで神秘的な世界が描かれている。
 「イースター・ストーリー解説」という冊子が付録となっていて、ワイルスミス自らが、各ページで描いた絵を解説している。キリスト教についての知識がないと見落としてしまう、絵に描きこまれている様々なシンボルやモチーフについての解説が興味深く、解説を読んで絵本を読み直すことをお薦めしたい。
 ワイルドスミスは、壮大なオペラのように、この絵本を描いたと解説しているが、まさしく、この絵のとおりの装置や衣装に、音楽をつけたら、素晴らしい舞台が仕上がるだろう。

51r975y31tl ターシャ・テューダー文・絵、ないとうりえこ訳『イースターのおはなし

イースターの前の晩に見る夢は、どんな夢でしょう。あなたがいい子だったら、きっと子鹿の背中に乗って、高く青い空を飛び、野原で遊ぶ子ひつじやうさぎたちに会えるはずです。

 ターシャのクリスマス絵本は2008年のクリスマス本特集などで何冊かご紹介してきたが、『イースターのおはなし』は、メディアファクトリーの「ターシャ・テューダー クラシックコレクション」の1冊。このシリーズは、現在では入手困難な初期の傑作絵本12冊からなっている。子どもや植物や動物たちへの愛にあふれたシンプルな絵本ばかりだ。
 『イースターのおはなし』も、余白を活かして、イースターを迎えるアメリカの古き良き時代の風習や、イースターの卵やうさぎ、子ひつじや子じかたち、スイセンやキンポウゲなどの春の花が美しく描かれていて、欧米の家庭でどのようにイースターが祝われてきたのかが垣間見られる。
 クラシックコレクションについては、2008年の『もうすぐゆきのクリスマス 』に少し触れたのだが、訳者の内藤里永子さんが所蔵の原本を解体し、印刷用の原稿としている。

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2017年4月 4日 (火)

ピッキのクリスマス

350_ehon_82337小西英子作 『ピッキのクリスマス』(2011年、福音館書店)

クリスマス・イブ、女の子リナが町で買い物をしている最中に、大切な大切な人形のピッキを落としてしまいます。ピッキはなんとかひとりで家に帰ろうとしますが、途中で馬車にひかれてしまいます。道端で動けなくなっていたピッキを夜中に拾ってくれたのは、サンタクロースでした。さあ、ピッキは無事にリナのもとに戻ることができるのでしょうか。

 小西英子のクリスマス本『きょうはクリスマス 』の宿題となっていた、『ピッキのクリスマス』。『きょうはクリスマス』で印象に残った赤やオレンジ色の暖色系の色使いが、ここでも効いている。少女リナや人形ピッキ、もちろんサンタクロースも、衣装が赤系で美しい。リナがおかあさんといしょにクリスマスの買い物に出かける見開きのページは、『きょうはクリスマス』同様、クリスマスの町の賑わいや、祝祭を前にした人々の浮き立つ様子が伝わってきて飽きない。

 リナはうっかり大事なピッキを落としてしまうのだが、サンタクロースに拾われてリナのもとに戻るというのは、人形が猫になったり、テディベアになったりして、クリスマス本によくあるパターンだ。だけど、クリスマスイブの夜、ベッドで眠るリナの寝顔には、涙の痕が残っている。楽しみにしていたクリスマスイブを、この少女は泣いて過ごしたのだろう。その涙をピッキがそっと拭ってあげるシーンが嬉しい。

 泣きながら眠った子ども時代の思い出を持つ人は多いだろう。私にもあった。どうして泣いたのかは忘れてしまったが、泣きながら眠った切なさは、今でもはっきりと覚えているから、遠い昔を思い出し、ちょっと胸が痛くなる。
 リナとピッキのようなクリスマスの奇跡が、泣きながら眠ったすべての子どもたちに起きて欲しいと、祈らずにはいられない。

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2017年2月12日 (日)

ぞうくんのクリスマスプレゼント

51wtsvoobfl__sx298_bo1204203200_ 『どうぶつたちのクリスマスツリー』の絵:レナード・ワイスガードと訳:こみやゆうのコンビによるクリスマス絵本『ぞうくんのクリスマスプレゼント 』も宿題の1冊。

みんなのひみつのねがいごとって、なあに?かぞくのやさしさがいっぱいつまったおはなし。               

作:セシル・ジョスリン,/1929‐。アメリカ、ロードアイランド州に生まれる。マイアミ大学、ゴダード大学、アンティオッチ大学を卒業後、ホリデー誌やウエストミンスター・プレスで編集アシスタントをつとめ、1950年、作家のアル・ハインと結婚。その後は、コラムニストをへて、作家業に専念 。

 表紙と同じく中面も赤と墨の2色刷で、それがレトロな雰囲気を醸し出している、小さな(18.6 x 16 x 1.4 cm )な絵本。奥付によると原作は1962年にアメリカで出版され、49年後の2011年に日本で翻訳出版されている。
 小象の“ぞうくん”が家族の「ひみつのねがいごと」を聞き出して、クリスマスプレゼントを用意するという単純なお話なのだが、幼いぞうくんと彼をとりまく家族のほのぼのとした優しさがじんわりと伝わってくる絵本。判は小さいが、お話はけっこう長い。各ページに描かれたワイズガードの挿絵を楽しみながら、子どもが一人で読んでも、親子で読み聞かせしても、どちらでも楽しめそう。
 リズミカルでユーモアたっぷりな訳文も心地よく、子どもも大人もぞうくんと一緒になってクリスマスの幸せを味わえる。ワイズガードの絵もとってもおしゃれで楽しく、お話を忘れて見入ってしまう。表紙絵も可愛らしいが、この象の姿の雪だるまがお話に絡むのかと思っていたが出番はなく、ちょっと意外でした。

51jthz8pql__sx298_bo1204203200_ 毎年、数は少ないが古典的なクリスマス絵本の初翻訳が刊行されている。 一見地味だがクリスマススピリットあふれるこうした絵本を探し出す編集者の企画力は素晴らしい。まだまだたくさんの素敵なクリスマス本が潜んでいるに違いない!

 ぞうくんが主人公の絵本は「ぞうくんのちいさなどくしょ」シリーズとして、『ぞうくんのはじめてのぼうけん 』『ぞうくんのすてきなりょこう 』の2冊が2011年に刊行されている。『ぞうくんのクリスマスプレゼント』と同じく約半世紀前の古い絵本だが、どのシリーズもワイズガードの絵が品よく魅力的で、むしろレトロな雰囲気が今の時代にぴったり響く。

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2017年2月11日 (土)

グリンチ

51hkygtvzyl__sx350_bo1204203200__2 2015年のクリスマス本特集の中の『からっぽのくつした 』の本文に登場するドクター・スースの絵本『グリンチはどのようにしてクリスマスをぬすんだか』が宿題になっていましたが、ようやく邦訳の『グリンチ 』を読みました。

いじわるグリンチは、クリスマスが大嫌い。なんとか、クリスマスをぶち壊そうとしたグリンチは、ダレモ村から、すべての「クリスマス」を盗もうとしたが…!?子供と大人の「こころ」をほんのりと温めてくれるベストセラー作家ドクター・スースの世界的名作。ジム・キャリー主演映画『グリンチ』の原作絵本。

 原作は1957年に出版され、アメリカではムーアの『クリスマスの前の晩』と同じように親しまれている絵本らしい。私はまったく知らなかったのでお恥ずかしい限りだが、原作者のドクター・スースはアメリカの国民的児童作家で、「現代のマザー・グース」と称えられている。
 日本では1971年に渡辺茂男の訳で日本パブリッシングから『いじわるグリンチのクリスマス』のタイトルで刊行され、2000年に井辻朱美の訳でアーティストハウスから『グリンチ』のタイトルで刊行されている(企画、編集、デザインはニューウォーカー)。2冊とも同じ判で絵もレイアウトもまったく同じ。どちらにも原作者のプロフィールが載っているのでまとめてみると──ドクター・スース/本名シオドー・スース・ガイセル。1904-1991年。オックスフォード大学でシェイクスピアを研究していたが、授業中にいたずら書きしたマンガがきっかけで、マンガ家としてデビュー。絵本の第1作『マルベリーどおりのふしぎなできごと』(1937年)でたちまち人気を博す。簡潔でリズミカル、ユーモアに満ちた奇想天外の作品ばかり。1980年ローラ・インガルス・ワイルダー賞、1984年ピュリツァー賞特別賞受賞。

 原作は読んでいないし、読んでも英語力のなさで理解できないと思うのだが、独特の文体の翻訳はかなり難しい作業だったようだ。渡辺も井辻も工夫をこらして原作の良さを最大限に生かそうとしているようだが、日本語になじませるのは至難の技だったのではないだろうか。2冊の邦訳の書き出しを比べてみると──

だれそれむらの
だれそれ みんな
クリスマスが 大すき……

けれども、だれそれむらの
きたのはしに すむ グリンチだけは、
クリスマスが 大きらい!
(渡辺茂男訳)

ふもとの
ダレモ村の ひとたちは
ダレモ かれも クリスマスが だいすき……

だけど ダレモ村の すぐ北に すんでいる
グリンチは そうじゃなかった!
(井辻朱美訳)

 そもそもグリンチとは何者なのか?ここからしてよくわからない。映画「グレムリン」のグレムリン(機械に悪戯をする妖精で、ノームやゴブリンの遠い親戚)やサンタクロースのような妖精ではないようだ。そもそもドクター・スースの物語は「何者」などという設定は無用の世界なのだ。(ちなみに、『プログレッシブ英和中辞典』(第4版)によればGrinchは[名]興をそぐ人。[T.S. Geiselの童話How the Grinch Stole Christmas(1957)の主人公の名] となっている。)
 グリンチがクリスマス嫌いの理由については原作では「心が人の半分しかなかった」としているが、クリスマスを楽しむ村の人々がうらやましくて、村人の家に忍び込み、プレゼントやごちそうを盗んでしまう。グリンチは村人ががっかりするのを楽しみにしていたのに、人びとは何事もなかったようにクリスマスの喜びに包まれている──ようやくグリンチはクリスマスとは何なのか気づく、というお話。
 キリスト教圏でないと、この絵本が意味することはなかなか伝わりにくいかもしれない。アメリカでは人気のこのクリスマス絵本が、日本ではあまり知られていないのも、そうした文化の違いが大きいのだろう。でも、プレゼントやごちそうだけでない本当のクリスマスとは何なのか、考えてみるきっかけとなる1冊ではないだろうか。
 まぁ、そんなに難しく考えなくても、グリンチがクリスマスを盗み出す場面など、単純にとても面白く、それだけでも楽しめるのだけど。

 宿題はまだまだあるんですcoldsweats01
 順次アップしていきますね!

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2017年1月 9日 (月)

イギリスのクリスマス

61jbpslxvl__sx392_bo1204203200_ イギリスの暮らしをテーマにした情報誌『RSVP』の2016年11月21発売号No.19は、イギリスのクリスマスをテーマにした『イギリスのクリスマス 』。

第19号の特集は「イギリスのクリスマス」。ヴィクトリア時代からのクリスマスの伝統、小さな村のクリスマスの楽しみ方、クリスマスにまつわるキーワード集など、イギリスのクリスマスの楽しみ方をこの1冊にまとめました。
なかでもフードヒストリアン(食文化史の研究家)に作ってもらった昔のクリスマス料理の記事は特に注目。現在のクリスマスディナーの原型とも言うべき料理の数々を再現してもらいました。クリスマスに欠かせないレシピは、クリスマス・プディングとミンスミートの定番レシピに加えて、現代のクリスマスに取り入れてみたいアレンジレシピもご紹介しています。
もちろん、クリスマスの記事以外も充実。これからの旅先として編集部イチオシのダービーシャーに焦点を当て、素敵なティールームを巡る旅の楽しさを紹介しています。晴れた日しか営業しないティールーム、“裁縫箱"という名のティールームなど、まだまだ知られていない素敵な場所がいっぱいです。
「日本のなかのイギリス」特集では、日本各地のアンティークショップ、ティールーム、そしてイギリスの家を建てる際に役立つ情報を紹介しています。さらに、前号に続いてお取り寄せ企画もさらに充実。
第19号も、日本にいながらにして“イギリス"を楽しめる記事が満載です。

 1700円と高価な雑誌だが、大型誌面で全152ページは勿論カラー印刷。見ているだけでクリスマス気分を満喫できる1冊なので、満足。
 ドイツのクリスマスについては、クリスマスマーケットを中心とした書籍 が何冊も出版されているが、イギリスのヴィクトリア朝のクリスマスは有名なのに、書籍は少ない。こうしてイギリス専門の雑誌で取り上げてくれるのは嬉しい限り。特にクリスマス料理はおなじみのクリスマスプディングやミンスミートから、初めて知ったトゥエルフス・ケーキやクリスマス・ポタージュ、ベイクド・アラスカなど、レシピが掲載されている料理もあり、どれも美味しそう。イギリス料理はまずいというのが定番だけど、クリスマスディナーは特別なのかも。
 表紙のクリスマスツリーはケンジントンパレスのもので、ほかにも宮殿から一般家庭まで、ツリーやガーランド、リースなど、クリスマス・デコレーションのヒントがいっぱい。

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2017年1月 6日 (金)

サンタクロースの11かげつ

 1月6日はキリスト教の公現節。東方の三博士がキリスト生誕を告げる星に導かれて馬小屋を訪ね、幼子イエスを礼拝した日とされている。三博士がイエスに没薬、乳香、黄金の贈り物をしたことから、この日に子どもたちへクリスマスプレゼントを贈る風習のある国もあり、ヨーロッパの国々には様々な贈り物をもたらすギフトブリンガーの伝説がある。

51e3kyzjgl__sx415_bo1204203200_ クリスマスシーズンも、この日で終わり。ギフトブリンガーの代表ともいうべきサンタクロースも、長い休暇に入る。

クリスマスが終わったらサンタは何するの?
12月は大忙しのサンタ。でもクリスマスが終わったら11か月間まるまるお休み! 休息と冒険に修行と、月ごとに世界を飛び回るサンタの陽気な休暇の様子をご紹介します。

 2016年の新刊『サンタクロースの11かげつ 』は、そんなサンタの休暇の秘密を月別に描いている。たとえば、今月1月、ダイエットを新年の誓いにたてたサンタはスポーツクラブに通うのだが、ロッカールームでケーキを食べてしまう。寒い2月は暖かいハリウッドへ、夏はビーチへと、いろいろな場所で遊んだり、意外にも勉強したりしている。なんと、日本にもやって来る。日本でサンタクロースが楽しんだこととは……これは読んでのお楽しみ。爆笑間違いなしです。
 文のマイク・リースは脚本家でもあり、アメリカの人気テレビアニメシリーズ「ザ・シンプソンズ」の脚本でエミー賞やピーボディ賞を受賞している。マイケル・G・モントゴメリーの絵は、鮮やかな色使いのセンスが素晴らしく、リアルだけどユーモアたっぷりの画風がサンタクロースのほのぼのとした陽気なライフスタイルにぴったり。

                     bellbellbell

 あけましておめでとうございます。
 2017年もクリスマス関連の絵本や書籍を中心に、1冊でも多くの本をご紹介したいと思っています。
 本年もよろしくお願いいたします。

 2016年のクリスマスシーズンは今日で終わりですが、昨シーズンの新刊クリスマス本はまだまだありますので、順次ご紹介していきます。未完成の2015年クリスマス本特集も、並行して完成させていきますので、ときどきお目通しください。遅れてしまっている最大の理由は……苦手な英語の本があるのです bearing

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